もうこれっきりにしてくれ [山口県光市母子殺害事件考]
司法の判断に信頼を
山口県光市母子殺害事件の上告審で先日行われるはずだった最高裁の口頭弁論をすっぽかした安田弁護士。
4月に行われる再度の弁論に、必ず出席することを命令する「出頭在廷命令」が出された。
この命令は昨年5月に行われた刑事訴訟法の改正時に新設された制度である。
適用されたのは初めてのことなのだが、弁護士の責任で裁判が遅れたり空転しないようにすることを目的にしている。
すでに裁判で法廷戦術として刑事訴訟法第二百八十九条「死刑又は無期若しくは長期三年を超える懲役若しくは禁錮にあたる事件を審理する場合には、弁護人がなければ開廷することはできない。」という規程を逆手にとって弁護士が出廷しなかったりすることが行われていたのだろう。
ただ、従わないからといって10万円以下の過料と弁護士会からの適切な処置を受けるだけなのだ。まったくもって軽微な罰則と言わざるを得ない。
人権派弁護士からすれば屁でも無いことだろう。
同時に昨日、東京高裁でオウム松本智津夫被告の控訴棄却の決定がなされた。
これは、弁護側による控訴趣意書を期限内に出さないという法廷戦術に出たわけだがこれが失敗したのだ。
だいたい趣意書が出来上がっているのに出さないというのは法廷戦術以外に言いようが無い。弁護士のせいでオウムの闇の核心が何もつかめないまま終わる事は問題ではないだろうか。
この裁判にも安田弁護士が関わっていたというのも光市母子殺害事件裁判の行為が単なる遅延行為ということが良くわかる。
これまで法廷戦術を駆使して戦って来た人権派にとっては大きく考え方を改めるべきだ。
一部の不心得者のために司法を蔑ろにするというのは困りものだ。
コメント 0