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信じ難い弁解の連続 [山口県光市母子殺害事件考]

「光市母子殺害、集中審理終了 遺族「信じ難い弁解」」(iza!)

山口県光市母子殺害事件の差し戻し審の集中審理2回目の3日目。
7月の集中審理が終結した。
ハッキリ言ってここまで言うかという状況になった。

「弥生さんは洋さんが怒っていることを快く思っていないと思います」
「ぼくは死刑になっても仕方ない。来世に行って先に(本村洋さんの妻の)弥生さんの夫になる可能性があるが、そうなると洋さんに大変申し訳ない」
おいおい、いよいよ最後の手段か。
未成年であることを強調し、心が未成熟であることを強調し、最後に精神疾患であるかのごとく強調した。

しかし、これは精神鑑定をした野田正彰関西学院大学教授が「そう聞いた」として証言しているに過ぎず、第三者が被告の言であることを証明できない。

野田正彰氏と言えば、大学教授であり医師、作家でありながら人権派の雄だ。
学者というよりも実践活動家と言っても過言ではない。
もともと被告弁護団の安田好弘主任弁護士とも「人権」を通じて大の仲良しこよしだ。
こういう繋がりのある人でないと安田弁護士側に有利な証言は誰もしてくれないということだろう。

人権派という集団はたいていこういう人たちなのだ。
法律スレスレのことをしてでも、市民意識と乖離しても、とにかく被告の有利を勝ち取ろうとする。
それを弁護士の職務だ、どこが悪いかとまで。

野田氏は、本村洋氏にむかって
「君たちの会(全国犯罪被害者の会)は社会に謝罪するべきだ」
とまで言い放っているのだそうだ。

まぁ、野田証人の言説はこのくらいにして、被告の証言に戻りたい。
上記の二つの証言は精神疾患であるかのように感ずるかも知れないが、被告が正常であることも示している。
被害者である弥生さんが、洋氏がこうまで裁判に熱中してしまっていることを快くは思わないだろう。
燃え尽き症候群の可能性すらある。
これは第三者的にみれば、本村氏の行動は悲痛にすら思える。
そう感じて当然なのだ。
そして、この犯罪なら死刑になることも理解できている。
天国に居る弥生さんたちと地獄に行くであろう自分が会えないのも分かっているから、「来世」と言う中立的な言い方をし「可能性がある」とも付け加えている。
これもみようによっては脅迫だ。
平気でこういうことを言える被告、聞いた事をぺらぺら喋る関西学院教授、そしてそれを既定路線で導きだす人権派弁護団。
市民の声が判決を決める訳ではないと思っているのだろう。
すでに法廷戦術を見誤っていることに気づくべきだろう。

この裁判、進めば進む程、未成年であっても過失の可能性があっても、国内の最高刑を与えるべきだという声は高まるに違いない。
もちろん、それが人権派の手段なのだろう、そうなることで高い障害を作り「我々は迫害されている中で奮闘している」とでも言うのだろう。

賢明な市民のみなさん、軽々に「死刑が当然」「死刑にすべし」「弁護団は悪徳だ」などと感情的なことを言うと弁護団の思うつぼになってしまいます。
弁護団は弁護士の職務を全うし、彼らなりの真実を追求しているだけです。
そして、判決は公正な裁判のもとで裁判官が下すものです。
ぜひとも、この裁判を早期に終結させるためご自重ください。
お願いします。

次回は9月に審理が再開します。

関連資料

藤井誠二のブログ


前記事

法医鑑定って言われても/a>


勘違いをされるといけないので申し添えるが、私は人権や司法制度というのはとても大切なものだと思っている。
だからこそ、それを弄ぶようなことをされることに怒りを感ずる。


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コメント 10

こう

被告も、弁護士に利用されているだけのような気がしてきました。
どんどん逆なで攻撃してきますね。
市民が自重できないようなネタを、次々と出してきそうです。
by こう (2007-07-29 00:14) 

南雲しのぶ

こうちゃん、コメントありがとう。
そんな気もしますね。
でも、被告自身もあわよくばと同調しているのだと思いますよ。
何もしなければ死刑は目に見えていますし、ダメもとなのかも知れません。
まだ最高裁への上告があり、それがダメでも再審請求の乱発という人権裁判にありがちな闘争方法がありますから。
by 南雲しのぶ (2007-07-29 17:15) 

市民の声

この記事についてやっと書かせて頂きたいブログに出会いました。当初強姦目的で放浪していた被告が否認に転じ、ドラえもんの話を始めたり、抵抗されたから等と弁護士と鑑定家の誘導尋問に矯正効果が期待される10歳前後の少年への反省心引き出しの尋問がみられる、尋問も法廷も子供だましに見えてきた。妄想啓蒙家かとも思える鑑定家が死刑廃止論を盾に業績を揚げようとしてるようにも見えてきて、真実をまず突き詰め、世論を反映させるという国民主権に基づいた裁判から離れるようで気に入らない。最大限人権を守ろうとする鑑定家の意識は重要だが、作話はよくない。人肉を食した佐川君は本当にカニヴァリズムを実現したかったのであって、鑑定家の作話ではない。あれさえも心身喪失にしては記憶が確かだという疑問が残る。この事件が死刑ではなかったら、ブラジル人の児童強姦残虐殺人事件同様、司法の死刑人数制限以外の理由は見当たらないと想う。諸外国では子どもにも真実を突きつける尋問から罪の意識を植え付けるように少年犯に向き合うが、日本の弁護士は当初から反省・矯正の尋問を促す、矯正の促進
効果も確かに見られるが、私は、本当に何を思って当初したかは一つであり、仮に最初から反省していたら犯罪になっていないと思う。つまり、誘導尋問ではなく犯意を明確にしてそこから真実の心を自らのものにしていく矯正過程にこそ少年法の意義があり、「最初からOOする気はなかったのではないか?」「今では深く後悔しているんだろう?」といった誘導尋問によって造られたものは再犯行為の促進であり、反社会的な鑑定である。本当に反省していれば自分から本心で訴えるものだし、
やはり事実は一つである。ドラエモンも迷惑だ!!
by 市民の声 (2007-08-08 17:27) 

南雲しのぶ

市民の声さん、コメントありがとう。
この事件では多くの方からコメントをいただき、色々な見方があることを思い知らされました。
弁護団の弁護方針については疑念の多いところです。
日本の法制度も被害者への敬意が全く祓われずにいます。
この裁判ではそれらの矛盾や司法制度自体の問題点があぶり出されるにいたっています。
法曹界全体で再度見直す必要があるのかも知れません。
by 南雲しのぶ (2007-08-08 18:33) 

素朴に思

どの様な手段で殺そうが、殺された人より殺した人の人権は尊重されるのでしょうか?
殺されたらされ損 これで良いのかなー

殺した人には人権団体が応援してくれる。???
不思議に思っている by 素朴人間
by 素朴に思 (2007-09-03 15:58) 

南雲しのぶ

素朴人間さん、コメントありがとう。
何事も死人に口無しなのでしょう。
この裁判でも弁護側が証拠としているのは全て被告の証言を中心に組み立てられています。
このような裁判ではありがちなことなのでしょう。
残念です。
by 南雲しのぶ (2007-09-03 16:48) 

正しい事ってなあに

今回の裁判・・・やはりおかしい!
ドラえもんだの来世だのと言うが、現世で犯した罪は現世で償い、来世でも償う…だからこそ「人」なんだと思う。
人の命を奪った犯人が自分の命が償いの一部であるなら命を差し出す事が、今後ほかの罪を犯さない唯一の方法であると思う。犯人が更生し一生罪の償いをするかと言えば…今回は客観的に見ても疑問視せざるおえない。
神でも仏でもない人間が人を裁く事は難しいし、死刑に対する人権云々もあるが、生かされる犯人、死刑にされる犯人…どちらが人権を保護するか…私は後者ではないかと思う。
弁護団の方々に伺いたい、人の子として人の親として、あなた自身の親が子が同じ目に遭って殺されても同じ事がいえますか?それでも犯人を弁護できますか?あなた方の息子さんが犯人でも弁護できますか?
本当に聞いてみたい・・・
by 正しい事ってなあに (2007-09-03 17:46) 

南雲しのぶ

正しい事ってなあに (2007-09-03 17:46) さん、コメントありがとう。
仰る通り確かにこの裁判はおかしい部分が多いです。
ただ、それは市民感情から見た時で、法的にはほとんどがおかしく無いことになってしまいます。
それは司法と日常生活がかけ離れていることを示しています。
「あなた自身の親が子が同じ目に遭って殺されても同じ事がいえますか?」とのことですが、多分彼らは同じことを言うでしょう。
それが人権派ですから。
by 南雲しのぶ (2007-09-03 18:19) 

理不尽な日本

本当に日本も物騒な世の中になりました。殺され損ですよ
殺人を犯した人間、それも無抵抗な女子と幼児、絶対に死をもって償うべきだと思う。それにしても、日本の裁判は長すぎ る。精神鑑定と言いますが、退院して来た者も再犯する。バカは死ななきゃ直らない。
こんな、ていたらくな裁判してたなら、犯罪は減らないと思う
by 理不尽な日本 (2007-09-03 21:11) 

南雲しのぶ

理不尽な日本さん、コメントありがとう。
殺され損になることは決してあってはならないことです。
ただ、正当で確実な判決を出すためにはある程度の時間をかけなければならないことも事実です。
しかし、今回の裁判の時間のかかりかたは、弁護団の法廷戦術からくるものであっては、このようなことはあってはならないことだと思います。
by 南雲しのぶ (2007-09-04 06:03) 

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