過剰クレームは禁止です

「「虐待だ」患者家族に病院への過剰クレーム禁止」(iza!)

我が地元「春日部市立病院」で医療過誤を疑った過剰なクレームが医療行為の妨害に当たるとして患者家族側に禁止の仮処分が出た。

実は、春日部市立病院には知人が勤めているのだが、それは凄いものだったらしい。
患者家族側は仮処分の審尋に出席に無かったということなので、実際どうなるかわからない。

この件に限らず、医療機関でのクレームは確かに年々増えて来ているようだ。
一昔であれば「お医者様」であって、直していただいて感謝こそすれ、クレームを言おうだなんて思いもしないことだった。
それが最近では平然とクレームを言うようになってしまった。
それも第三者からみれば「それおかしいんじゃないの？」って思うような事が多いのだそうだ。
確かに、本当にクレームをつけるべきものが出て来ないというのでは困るのだが。

ただ、医療機関側にも患者側が納得するような説明や対応ができていないということもある。
関係者も言っていたのだが、
「理解できずに困っている人に向かって、専門用語や医師側の常識論を押し付けても納得するどころか反発しか起きない」
のだそうだ。
私も仕事でクレーム対応をすることがあるが、その気持ちは良くわかる。
私の場合、カウンターで一悶着あって納得しない人を対応するのだが、カウンターの方が専門用語を使ったり店側の理屈を押し付けたりしていたようだ。
もちろん、カウンターの立場で見れば「こんなことでクレームつけるな」と思いたくなるような原因だったりする。

クレームをつける人も理由がなくクレームをつけているわけではない（嫌がらせ目的で理由のない人ももちrん居るが）。
相手の言っていることを理解し原因を突き止め、それに対して相手側が理解されるように答えれば完全な問題解消が出来なくとも納得をしてくれることが多い。
相互理解こそが問題解決の最高の手段であって、その努力を双方がしなければならないのだが、そこに行き着くのは大変な力を要する。
ましてクレームをつける側が嫌がらせ目的だったり、最初から理解しようとしないのであれば始まらない。
そこをどう解して行くのかが評価の分かれ目になるのだろう。

春日部市立病院の場合は一生懸命対応した結果であると信じたいが、仮処分後も弛まぬ努力を続けて欲しいと願う。
病院は静かである事が当然の場所なのだから。

コメント 4

最近、どこかで読んだ記事ですが、「残念ながら、治る確率は20パーセントぐらいです」と言って、全快すると、お医者様は神様と感謝される。クレームがつくと恐いから、少し大袈裟に診断を下した方がいいのかも知れない」って。
最近のクレーム風潮、どこかの国の真似でしょうかね。
by okko (2008-03-30 11:48) 

こんにちは。
これもモラルの問題ですね。

クレームを言うことは簡単だけど、
その言動が持つ責任を軽く考えすぎている人が
少なくないような気がします。

今回のSo-net blogリニューアルでも、
その傾向がちょっとあるのが皮肉なもの。
by みみちゃん (2008-03-30 12:46) 

okkoさん、コメントありがとう。
医療情報とか用語とか分りにくいものばかりですよね。
専門用語なのだから仕方ないのですが。

「大げさに」というのは心に響きます。
ウチのところでもすぐにできることを「ちょっとお時間が」って言っちゃいますからね。
遅れるてクレームになることを避けようとしているだけなんですけど。

本当のことが言えないようなのって良く無いですよね。
by 南雲しのぶ (2008-03-31 07:28) 

みみちゃん、コメントありがとう。
クレームと言うのは貴重な情報なのでありがたいのですが、相手方がどこまで理解し本気なのかがわからないので見極めが難しいです。

相手がニコニコ話ししているので「たいして深刻でない」と思っていたら、とても深刻なことだったり。
誤った情報をもって来られて大声だしたり。
日々、悩みの多いところです。

「団体」や「組織」を背景にしたクレームは非常に困ってしまいます。
今回の事件ではどうだったのか。
by 南雲しのぶ (2008-03-31 07:33)