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”猫おばさんは逆流に生きる” [時事・日常生活]

2月15日付けの朝日新聞読者投稿欄「声」に”猫おばさんは逆流に生きる"と題した投稿があった。
野良猫に20年間、餌をあげ続けているという主旨のもので詳細はぜひ新聞を確認していただきたい。

私は、野良への餌やりには猫に限らず反対している。

投稿者が言っている「飢えてすがるように見上げる猫たちの目線を無視して・・・」だが、猫に飢えていること、すがっていることを確認しているのだろうか?
言葉の通ずる日本人同士であっても騙される事が多いのに、言葉も通じず表情もハッキリしない生き物たちの本心がどうしてわかるのだろうか?
仮に飢えているのであれば相当ガリガリに痩せ衰えている姿をしていたのだろうか?
投稿者のような言葉は、餌やりを正当化する人たちにありがちな言葉なのだが、実際には本当に困窮しているか否かなど確かめている訳がないだの。

私がなぜ餌やりにはんたいしてるのか。
それは、餌やりをすることにより他所から移って来たり、繁殖能力が上がってしまい個体数が増え生態系のバランスを崩すこと、残された餌が目的以外の生き物が漁ったり腐敗してしまうこと。
そして餌やりしている人は横のつながりがないことが多く狭い地域で何カ所も餌場があることが多い事。

一点目が一番問題に思っている。
野良は餌やりをしなくとも生きていける。
だから野良が連綿と生き残って行けているわけだ。
実際、みなさんの生活の中でもある家で餌やりを始めると今までいた個体数よりも急に増えたりすることを感じた事はないだろうか。
そしてしばらくすると子どもが生まれ絶対数が増える。
するとその生き物を天敵とする生き物が減少する。
無秩序に餌やりをすることでその個体や周辺の生態環境を乱していることにもなる。

二点目は餌やりする人の多くは餌をやったらやりっ放しのことが多い。
真夏の炎天下に屋外で餌を放置すれば直ぐに腐敗が始まる。
腐敗したものを好む生き物を寄せる原因にもなるし、公共の場であれば乳幼児が口に入れる可能性も捨て切れない。

三点目は、上の二つに通ずることなのだが、餌やりをしているのは自分だけと思っている人が多くて狭い範囲に餌場が何カ所もあるということもあるのだ。
これは横のつながりも無く、ただただ自分の満足感を得るためだけに餌やりをしているために起こる事で単なる身勝手でしかない。
善意の押し売りなのだ。

この投稿者の「動物から受ける多少の迷惑は我慢すべきではなかろうか」と言う言葉に対しては、多くの人は野良が居る事について我慢というより許容範囲の中にある。
別に何とも思っていないのだ。
怒りを覚えているのは、自分の身勝手だけで無秩序な餌やりをする人に対してだ。
この投稿を読んでいると、あぁ周りの人の気持ちを何一つ理解していないんだろうなぁ、と悲しくなる。

こういう事ばかり言うと批判ばかりで意見がないと言われるので私なりの考えを示したい。
・餌やりは地域全体の理解協力の下、地域活動として行なう。
・餌やりは必ず人がつき放置せず一定時間が経過したら片付ける。
・避妊手術を行なう。
・フンや死骸などの処理も定期的に行なう。
・生き物と地域との関わりの大切さを啓発する。
の5つかと考える。
本当は、飼い主を見つける、ということが一番なのだとは思うが最初からここまで高望みしても無理だろう。

この問題の本質を突くとしたら、「餌だけやって後は知らない」というのは決して動物愛護では無い、ということだ。




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コメント 2

mako

江ノ島には「自由猫」(野良猫)がたくさんいます。
町には募金箱があって 避妊手術もしているそうな・・・。あたしが思うにはあそこは魚を奪取する猫との共存のために餌やりもしているのではと。

餌もあげっぱなし ふんの始末もし~らない  では困りますね。

共存する 江ノ島・・・ある意味気持ちいい場所に思えます。
by mako (2009-02-18 11:29) 

南雲しのぶ

makoさん、コメントありがとう。
私も江ノ島では無かったですが、地域猫として地域の人皆が理解して自由にさせているという記事を読んだことがあります。
そういう環境だと猫も人も楽しく生きられるんじゃないですかね。
誰か一人で勝手にということでは誰の為にもなりません。

この投稿者の人ももっと地域の人たちに自分の活動が受け入れられるように働きかけして行くべきでしょう。
都会では難しいのでしょうが。
by 南雲しのぶ (2009-02-18 18:54) 

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