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更生の必要性も認識しよう [時事・日常生活]

「文教地区に仮出所更生施設 “寝耳に水”の住民反発 」(iza!)

今月は「社会を明るくする運動強調月間」だということをご存知だろうか。

「社会を明るくする運動」
初めてこの名前を聞いて、何の活動なんだかが分る人は絶対に居ない。
放送関係者や法曹界を目指す人でも実態をしっている人は決して多くは無い。
私も知人の付き合いで参加していなければわからなかったろう。

この運動は、「犯罪者の矯正」「更生保護」と行った活動の一環として行なわれて居る社会運動の一つだ。
主に民生委員、児童委員、保護司会などの団体が中心となって活動をしている。
もちろん、そういう活動に関わり無い人でも参加できる。

私は、ブログで法律ネタを書くようになり、無理解知識不足を痛感させられるようになり刑罰、そして矯正・更生について少しは知りたいと思うようになった。
その関係で知り合った方の紹介でたまたま参加して以来、地元や近隣の運動に参加するようになった。
今年はたまたま職場での動員がかかったので先日講演会に参加して来た。
まだまだ理解の薄い段階だが、少しは更生活動の重要性が分って来たような気がしている。

今回の講演会では「保護観察官」が講師として招かれていた。
観察官という人がどんな仕事をしているのか、といってもなかなかご存知ないだろう。
執行猶予がついた人や、仮釈放中の人が社会に復帰できるかを保護観察という形で見届ける仕事のことだ。
これを保護司とともに受け持っている。

講演を聞いてみて思ったのだが、更生活動というのは非常に難しい。
講師は一生懸命に順調に行った例を上げ成果を誇っていたのだが、臨席の保護司の方の話を聞いてみるとそう甘くも無いことがよく分った。

本題のなかで気になったのだが、「10年から15年くらい前は少年犯罪に絡む保護観察が多かったがここ数年では成人層、特に若年層(20代)の仮釈放対応が多くなった」と語っていたのだが、これって「酒鬼薔薇世代」(ゆとり世代)なのだ。
この世代の少年たちが少年時代に暴れていて保護観察のお世話になりながら、社会に馴染めず再犯を犯して再び刑務所へ、そして仮釈放の更生段階として保護司と再会してしまう、ということを図らずも語っているようなものだった。
講師はそのつもりで語ってはいなかったのだろうが、講話や資料からみるとそう思えてならないような気がする。

それにしても「保護司」という職務がボランティアであることをどれだけの方がご存知だろうか。
良く考えてみれば、地域の見守り役であり相談役でもある「民生委員・児童委員」もボランティアだ。
なぜにこのような社会の基盤を支える人々を「ボランティア」で職務を遂行させるのか。
誤解なきように申し上げれば、もちろん一部実費弁償的なものが出ている場合もある。
しかし、基本的には全くの無給だ。
あなたがもし「保護司になって」と頼まれて受けられるだろうか。

なぜ私が、刑罰の厳罰化を望み、そして矯正・更生を重視すべきと言っているのか少しでもご理解いただければ幸いだ。
いくら刑罰を厳しくしたところで、その後を受け入れる社会基盤が「ボランティア」で賄われているなどあり得ない。
一昔前であれば「地元の名士」という名誉もあったろう。
現在でも「叙勲」の一覧を見れば保護司や消防団、民生委員の名前がズラッと並ぶ。
一部には勲章目的で参加している人もいるとかいないとか。
これでは本末転倒になってしまう。
成果に対してキチンと対価を支払えるようにならねば「人手不足」を言い訳にされてしまうこと然り。

犯罪を減らすには、厳罰化だけではなく、矯正と受け入れ環境です。
その3つがバランス良く機能することをもう少し考える必要があるでしょう。
まだまだPRが不足しています。
今月中は各地で色々なイベントが開かれていますのでお近くで「社会を明るくする運動」ののぼり旗を見かけるかも知れません。
ぜひ気にしてみてください。

※記事は7月上旬に書いたのですが出すのがおくれてしまいました。
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