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北海道夕張市が財政再建団体へ [政治・行政・地方自治]

夕張メロンで有名な北海道夕張市が、民間で言うところの倒産にあたる「財政再建団体」として市政を国の管理に委ねることを今日発表する。

行政機関には倒産はない、と良く言われるが国の管理下に入るということで実質的な倒産状態になる。
14年前、福岡県の赤池町(現福智町)が約10年間、地方財政再建促進特別措置法(再建法)に基づいた財政再建団体(準用財政再建団体)となっていてそれ以来の出来事となる。
これとは別に赤字になっても法の適用を受けずに自主的に再建した自治体は戦後から朝鮮戦争前後にかけて結構な数があったらしい。
もちろん、市町村だけでなく都道府県でもなる可能性があるんですけどね。

ただ、いただけないのは夕張市は04年度決算では黒字なのだ。
簡単に言えば単年度決算では黒字を出しながらその実、莫大な借金を背負っているという状態で、夕張市の場合は約540億円の負債があるということだ。
この負債は、返済のために別の金融機関から借り入れるという「自転車操業」を繰り返していたことに理由がある。
見かけの債務はキチンと返済されているので特段問題はないのだが、実際は火の車だったのだろう。

なぜここまでという思いもあるが、「自治体倒産」という恥さらしな事態を避けたいという思いがあったのだろう。
それに市長がどの程度責任を問われるのか、って考えると個人資産までとられるってことはなさそうだし。
もちろん、道義的責任から全財産を寄付するとかいう可能性はあるが。
これから夕張市のような自治体が増えないとも限らない。

何より最盛期人口の10分の1の1万3千人になりながら市制を敷いていること自体に無理があったのではないだろうか。
この人口では下手すれば村の対象となってもおかしくない。
なのに看板だけは絢爛豪華という状況だ。
日本では一度市になると町や村には戻らない。戻れないわけではないようだが事例はないそうだ。
だから遮二無二、市になるため国勢調査で犬猫まで動員したという町が昔あった。
自治体の体力に合った行政を行うということは肩書きを捨てなければできないのかも知れない。

単に規模拡大だけを迫った今回の市町村合併の波には同意できないが、道州制などの地方分権化に伴った再編は必ず必要となる。
ぜひとも夕張市には一刻も早い再建をしていただくことを願う。


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