民主党が勝ったのではなく自民党が負けたのだ

「衆院山口２区補選　民主の平岡氏が当選確実　自民、山本氏破る」(iza!)

衆議院山口2区の補欠選挙で民主党候補が勝利した。

１１６，３４８平岡　秀夫　民前〈社〉当選
　９４，４０４山本繁太郎　自新〈公〉

ちょっとこの差は保守王国山口では異様な数字なのかも知れない。
前回は、３桁台の差まで肉薄していたから可能性は無かったわけではないが、約22千票というのは予想外だったとも言える。
共産票が１万ちょっとということから考えると、自民票も動いたことになろう。

補欠選挙を観ていると「比例からの鞍替えってありなのか？」といつも思っている。
最初から比例一本で行ったのならまだしも選挙区で負けて復活当選した議員がなぜに出て来れるのだろうか。
もちろん、出て来ていいことになっているから出て来るわけだが。

民主党は「自分たちの力で勝った」と勘違いするであろうが、この選挙は戦前から自民党の負け方こそが勝敗の分かれ目と言われていた。
だいたい、「増税します」「負担してください」なんて言って勝った選挙はそうないわけで、そんな逆風の中では善戦であったのかも知れない。

「後期高齢者医療制度」については、説明不足と段取りの悪さは否めないだろう。
まして補選直前に話題のピークになっていたのはタイミングの悪さを物語る。
しかし、これから高齢者人口が４分の1、３分の1と割合が上がってくる事が確実なのに「後期高齢者世代から負担を強いない」なんて言っていてやっていけるのだろうか？
これは制度の説明を続けて行くしか無いだろう。

揮発油税（ガソリン税）も暫定税率復活を目論んでいるようだが、この結果を受けてもう一度戦略を見直してみる必要もあるのかも知れない。
例えば「暫定」は復活させるが、税抜き110円/Lくらいに落ち着くまでは施行しないなどの条件をつけてみるとか。
必要なものは必要だとシッカリ言うことも、生活圧迫を回避することも、両方とも大切なことなのだから。