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馬鹿げた劇場型政治 [政治・行政・地方自治]

「事業仕分け さながら“公開裁判”」:イザ!
わずあ100人に満たない議員と民間人が混在する集団がわずか1時間足らずのヒアリングで廃止存続を決めてしまう。
凄い事だ。

これ、ここで決まった事が全て通るのだろうか?
今後、各大臣との折衝で復活したり廃止したりということになるのか?

もし、このまま決めてしまうのであれば政治家は不要であると言うことだ。
これからは毎年、この人数で集ってもらってやるやらないを決めてしまえば良いではないか。

これまでもそうだが一番問題なのは”どのような国をつくるのか”なのだ。
それをこれまで官僚が示して来たため今の体たらくが有る。
このような仕分けをしながら現政権も“どのような国”を未だに示さない。

100年後に日本はどのような国を目指しているのか。
そのために50年後、30年後、10年後、それぞれにどのように舵取りをしていくのか。
止めるなら止めるで構わないが、これまで続けて来たことを切る事での歪みは出ないのかを科学的に分析するべきだ。

さて、各論に入るが、”子どもの読書活動の推進事業”が政策的効果が見られないので廃止となった。
ではこれに変わる事業はあるのか。
無いのであれば”子どもの読書活動の推進”についてはしなくて良いということなのか。
政策的効果が不透明なのであれば透明で効果的な活動に改めれば良いではないか。
効果的な方策を政治が示せば良い。
それをしないで切ってしまって良いのか。

薬価の件も同様だ。
先発を後発と同じ程度の額にしていく、と言えば聞こえは良いが先発と後発の差がなくなれば誰も後発を買おうとする訳が無い。
今、熱心にジェネリック利用の促進を訴えているが、先発以外やっていけない環境を作ると言う事なのか。
先発とてそれでやっていけるのか?R&D費は回収できるのか?

確かに今回の仕分けで良いと思える面もある。
しかし、それとて多くの人の賛同を得られるのかはわからない。
やはりそこには止めるだけの理由を付けなければならないはずだ。
民主党はキチンと説明をした上で廃止を決めてもらいたい。

それ以上に、天下り根絶を謳うのであれば天下りを受け入れている団体へは人件費分を差し引いてしまうくらいのことはしてもらいたい。


タグ:政治問題
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コメント 4

ムース

事業仕分けチームの恫喝というか独善的というか、一方的通達というか、中継されているのをちゃんと理解してやっているのでしょうか・・・。本当にびっくりした・・・というかこれこそ民主主義の反対ではないか、と思ったのでした。民主党??。
レンホー議員が印象的でしたが、まず廃止ありきみたいなところにわざわざ当事者を呼び出してつるし上げる・・・たしかに行政「刷新」だ。
ジェネリックについても然りです。そもそも先発医薬品はその薬を開発したわけで、後発品はそれに乗っかっているだけ。だいたいひとつの薬を開発するのにどれだけの労力がかかっているのか政治家にわかっていない。後発がでてさぞ悔しかろうと思うのです。しかも、一般的にはまだ知られていないが、後発品は安かろう悪かろう粗悪品も多いのです。ジェネリック推進が悪いとは言わないが、この会議で話し合う内容ではないし、先発メーカーを馬鹿にしすぎていると思います。私は薬局では後発品ではなく純正品をもらうようにしている。
他にもいろいろあるのですが、この事業仕分けは不合理なことが多すぎて到底納得できません。
by ムース (2009-11-13 22:17) 

南雲しのぶ

ムースさん、コメントありがとう。
この仕分けチームの民間委員は何の権利があって廃止を決めることができるのでしょう。
これまでの各種委員会や審議会ではあくまで指針や意見というレベルで原則的には政治家が決めるものでした。
まして各大臣も総理も認めた訳でもないわけです。
起源があることだから、と短時間でわずかな政治家だけで決めてしまうというまるで共産主義独裁政権のような感じです。
ズルズルやっていても良い結果に辿り着くとは限りませんが、短時間で良い結果は得られません。
スピード感と拙速は違うのですから。
by 南雲しのぶ (2009-11-14 07:13) 

silva

新薬の薬価についてですが、確かに高い。でも開発費はとてもかかっています。
一方で日本には新しい薬が入ってこないドラッグ・ラグが問題になっていて、その解決に大変な努力をこの10年にわたって専門家が(少ない予算をつけてもらって)動いてきた事実があります。その努力がやっと実るかどうかという時に、一番肝心な薬価を素人がいじっている様子がありありです。
実は日本は新薬の薬価設定等による増収効果が諸外国より長続きするというデータはあります(政策研のデータ)。ただ、これは従来のデータを用いているので、必ずしも海外の製薬企業は「現在の日本」が美味しいと思っていない・・・だから、新薬を日本で発売するための治験を行わない、という図式が出来上がっています。
彼らが重視するのは、投資に見合う利益の回収が出来る状態にあるか・・それもかなり「規制当局」の動向がどうなるか、の関連で見ています。(これは米国製薬企業の協会も同様のことを述べています。)
今回のこの「仕分け人」のやり方は、「私達は訳判らないけれど、恫喝的にやってます」という明確なメッセージを外国企業(この場合は製薬企業)に発信したことになります。民主党と仕分け人達はあまりに不勉強です。恐らく他の部分についても同様のレベルなのでしょう。

不幸にして製薬企業の大部分は「国際企業」であり、合併する前の企業が多くの国にまたがっていた関係から、多国籍企業も多くあります。これは「民主党は何も判らずに滅茶苦茶やっている」という評判が多くの国の指導者に知れ渡ってしまうのに時間はかからないかと・・。
by silva (2009-11-14 17:13) 

南雲しのぶ

silvaさん、コメントありがとう。
日本人が使っている薬の多くは外国の製薬会社が作ったものです。
これ一つとっても日本の技術力の遅れは大きな問題なはずなのに研究開発できないような仕組みにしてしまってはもうおしまいでしょう。

もちろん、どのような方法が良いのか、は意見の別れるところでしょう。
だからこそ1時間で判断してしまうようなことでは無いはずです。

将来、日本という国はどうなって行くのでしょう。
by 南雲しのぶ (2009-11-14 20:19) 

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